「アフォーダンス入門」

第1章 さんご礁の心理学
第2章 生きものはこのようにはふるまわない
第3章 「まわり」に潜んでいる意味―アフォーダンス
第4章 知覚する全身のネットワーク
第5章 運動のオリジナル
第6章 多数からの創造

松岡正剛の千夜千冊『アフォーダンス』 佐々木正人

「理性の限界」

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

序章 理性の限界とは何か(選択の限界/究極の限界値/科学の限界/知識の元bんかい/ディスカッションのルール)/第1章 選択の限界(投票のパラドックス/アロウの不可能性定理/囚人のジレンマ/合理的選択の限界と可能性)/第2章 科学の限界(科学とは何か/ハイゼンベルク不確定性原理/EPRパラドックス/科学的認識の限界と可能性)/第3章 知識の限界(ぬきうちテストのパラドックスゲーデル不完全性定理/認知論理システム/論理的思考の限界と可能性)

「「理系」という生き方―理系白書2」

「理系」という生き方 理系白書2 (講談社文庫)

「理系」という生き方 理系白書2 (講談社文庫)

文と理で分けることが無意味どころか害があるというのは同意。そしてその後のルポだけども、ちょっと意外だった。

僕の中では

文系の理系就職:プログラマー
文系の文系就職:マスコミ、官庁、金融、法曹、商社、その他
理系の文系就職:金融、商社、その他
理系の理系就職:メーカー、大学の研究者、その他(プログラマーや保険数理士とか)

というイメージがあって、実際僕の周りでも数学や物理学科から金融に進んだ人とか結構いるから、そんな厳しい現実があるとは思わなかった。
とはいえ僕が大学を卒業するころにはもっと理系の就職事情もよくなってるだろうし、資格取るとか本人の努力しだいでは多少はなんとかなるんだろうなぁ。そう思って頑張ろう。

「決壊」

決壊 上巻

決壊 上巻

決壊 下巻

決壊 下巻

「そう、人間だから、誰かを殺すかもしれない!沙希ちゃんの推定に俺は完全に同意する!人間の自由っていうのは、そういうことだよ!だけど俺は、たとえ他の誰かを殺してしまうようなことがあったとしても、良介は殺さない!俺は俺の正体で以て、俺が殺人者でないことを証すなんてできないよ!たとえ、沙希ちゃんが、世界全体の代理人としてもね!だけど、俺が良介を殺すはずはないんだよ!俺は良介を愛していた!本当に!そうしてあいつは、俺にとっての痛切な現実だった!分かる?そういう人間は、掛け替えがないんだ!いい?聴いてる?俺は良介を殺してない!・・・・・・」(下巻p139)

「八月の光」

八月の光 (新潮文庫)

八月の光 (新潮文庫)

黒い人種の呪いは神様の課した呪いだ。しかし白人の背負わされた呪いとは黒人なのだ。(P331)

バイロンは自分をとりもどす。その顔にはもはや勝利の感じはない。しかし彼はしっかりと、年とった相手を見ている。たぶん相手の声も捉えようとしている。しかしまだそれができず、「彼らは夫と妻ではないんです」と彼は言う。
「彼女はそう考えとるかね?彼女も君のように言うと思うかね?」彼らは互いを見つめる。「ああ、バイロンバイロン、神の前で祈る身近な言葉は何だったね?女の生まれつきの忠実さの前で、二人の間に生れる子どもの前で、君はそう言えるかね?」
「あるいは彼は逃げないかもしれません。もし、あの賞金、あの金を手に入れればね。千ドルですっかり酔っぱらってしまって、何でもするかもしれません、結婚さえもね」
「ああ、バイロンバイロン
「じゃあわたしたちは――僕は、どうすべきだと考えますか?どうすればいいんですか?」
「去りなさい。ジェファスンを立ち去りなさい」。二人は互いを見つめる。「いや」とハイタワーは言う、「君はわしの助けなどいらん。君はもうわしよりも強いものによって助けられておるからな」
ちょっとの間バイロンは口をきかない。二人はじっと見つめあう。「誰に助けられてるんです?」
「悪魔にだ」とハイタワーは言う。

「きっとそうだろうね。あの連中はあたしたち女が土曜の晩にたった十分間できれいにできる仕事にも、さんざ手間とひまと郡のお金を使うんだからねえ。それもあんな馬鹿者のためにね。何もあの男のような道化がいなくたって、この町は寂しがるというわけでもないでしょ。彼がいなくなったって、この町がやってゆけなくなるわけでもあるまいしねえ。でもあたしが彼を馬鹿だと思うのはね、女を殺すことが何かしら男のためになるなんて信じこんだところさ、ちょうどその逆に男を殺すことが女のために・・・・・・そういえば警察ではもう一人の男を釈放するようだわね(p543)」